誰にも尋(き)けないおしりの難病
NISと自己臭症

四六判並製・174頁
978-4-88344-251-5
税込価格1430円
2015/04/10発行
紹介

お尻の病気を診つづけた医師が お尻と腰に重複して起こる症候群=難病に対して 画期的治療法を提示

 

どこに行っても病気も原因も不明と言われてきた3つの病気、NIS、おしりの自己臭症、消散性直腸肛門痛ですが、これまで的確な治療方法も分からず、一人で悩んでおられる方が全国に数多くおられます。このような病気で苦しんでおられる方たちを目の前にして、なんとか治してあげたい、助けてあげたいと暗闇の中を探るような気持ちで取り組んで参りましたが、ようやく病態や治療方法が分かりかけ、私の心も晴れてきたところです。この本が皆様のお目に留まり、お役に立てれば、こんな嬉しいことはありません。(「あとがき」より)

 

◉神経因性骨盤臓器症候群(NIS) 症状:

①おしりが痛む

②便やおならが漏れる

③便がすっきり出ない

④お腹が痛い・張る

⑤腰が痛む

補足:尿が出にくい・漏れる

 

◉おしりの自己臭症 症状:

①便やおなら(ガス)の臭いが漏れ、自分が臭っていると確信している

②①のために社会生活を送ることに支障を来す/補足:精神科や心療内科へ行くようすすめられることが多い

 

◉消散性直腸肛門痛 症状:

①夜間に直腸付近の耐え難い痛みで目が覚める

②①の痛みは突如現れ、暫くのち消える

③痛みの頻度は、週に数回起こる場合から数ヶ月に1回と千差万別

 

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◎電話  医療相談窓口 096(320)6500

 

 

目次

序章 おしりとおなかの症候群
「おしりが痛い・すっきり排便できない」
 ――神経因性骨盤臓器症候群(NIS)
「自分の便やおならの臭いが気になる」――おしりの自己臭症
「突然襲う激しいおしりの痛み」――消散性直腸肛門痛
3つの病気の鍵を握る「仙骨神経」のはたらき
 背骨のつくり
肛門にはたらく神経――陰部神経
直腸にはたらく神経――骨盤内臓神経
別々の病気から「神経因性」という共通した原因の理解へ
第1章 神経因性骨盤臓器症候群(NIS) 症状
第2章 神経因性骨盤臓器症候群(NIS) 原因・検査・治療方法
第3章 おしりの自己臭症 検査と治療方法
第4章 消散性直腸肛門痛 この不思議な病気の発見と治療方法
おわりに――私が人生をかけた3疾患

著者

高野正博

たかのまさひろ

1935年、熊本市出身。熊本大学医学部卒業。熊本大学大学院医学科修了。医学博士。1982年、熊本市に医療法人社団 高野会 大腸肛門病センター 高野病院開設。理事長・院長。2005年、特定医療法人社団 高野会 会長。
近年は大腸肛門機能障害の研究に力を入れており、1995年より大腸肛門機能障害研究会を発足させ全国の専門家と共に学んでいる。約10年前よりNISの病態に気付き、現在まで約4,500例を経験。そのうち537例をまとめて学会誌で発表し、さらなる病態の解明に向けて努力している。現在も全国から患者が診察に訪れている。